
「VCC 2025 プレセッション」:グローバル視点で学ぶ、実践型自動車サイバーセキュリティコンテスト
VicOneは昨年、経済産業省主催の初の自動車分野に特化したCTF「Automotive CTF Japan」を企画・運営し、多くの方々にご参加いただきました。
今年はその取り組みをさらに発展させ、名称を「Global VCC (Vehicle Cybersecurity Competition)」と刷新し、世界中の自動車サイバーセキュリティに興味を持つ皆様が参加できる機会を提供します。
「Global VCC 2025」は、世界中の参加者が実践的な自動車サイバーセキュリティの課題に挑むCTF形式のコンテストで、8月22日からオンラインで開催します。
このグローバル大会と連動して、9月末には都内で招待制の「Japan VCC 2025」を開催し、「Global VCC 2025」に日本から参加した方の中から成績上位2名にはこの出場権が与えられます。
本コンテストの開催に先立ち、日本からの参加者を対象としたプレセッションを実施します。
プレセッションは、学生の方から実務経験をお持ちの方まで自動車サイバーセキュリティに関心のあるすべての方が対象です。
コンテストへのエントリーを検討されている方はもちろん、情報収集やスキルアップを目的とした参加も歓迎です。
皆様のご参加を心よりお待ちしています。
「VCC 2025 プレセッション」プログラム/登壇者
プログラム1:『国内自動車業界のサイバーセキュリティ動向と取り組み』
倉地 亮 氏 博士(情報科学)
名古屋大学 大学院情報学研究科 附属組込みシステム研究センター 特任教授
これからの自動車は、ハードウェアだけでなくソフトウェアが大きな価値を生む「ソフトウェア・ディファインド・ビークル(SDV)」へと進化すると考えられています。この変化により、従来の自動車開発とは異なる新しい視点とスキルが必要となり、特にサイバーセキュリティの重要性がますます高まっています。
本講演では、SDVの概要とセキュリティの考え方を解説し、今後自動車業界で求められる人材像、学生や若手エンジニアが今から意識すべきポイント、実践的な学び方について議論します。
プログラム2:『Vision of an automotive workshop “Hack Festa” 』
小熊 寿 氏
トヨタ自動車株式会社 デジタル情報通信本部 InfoTech 主査
トヨタは海外関連子会社と共同で自動車セキュリティのワークショップを企画し、2022年から「Hack Festa」を毎年開催しています。Hack Festaではトヨタが開発しオープンソースとして公開している自動車向けセキュリティテストベッド「PASTA for Education」および「RAMN」を利用しています。本講演では自動車業界におけるHack Festaの位置づけについてお話しします。
プログラム3:『VCC開催概要とセキュリティコンテスト入門ガイド』
山本 精吾
VicOne株式会社 エンジニアリング部 プリンシパルセキュリティリサーチャー
自動車サイバーセキュリティコンテスト「VCC (Vehicle Cybersecurity Competition)」について、開催の目的や概要、参加方法、競技内容をご紹介します。
また、自動車のサイバーセキュリティやセキュリティコンテストへの参加が初めての方向けに、簡単なサンプル問題を通じて、解答の進め方や学習のポイントを解説します。
「VCC 2025 プレセッション」開催概要
日 時: 2025年8月1日(金)13:30~16:30(予定)
参 加 費 : 無料
形 式: ハイブリッド開催(会場参加+オンライン配信)
募集人数: 現地参加: 50名(申込先着順)
オンライン参加: 人数上限なし
*「Global VCC 2025」にエントリーしない方も参加可能です
会 場: 野村コンファレンスプラザ新宿
東京都新宿区西新宿1丁目26番2号新宿野村ビル2階
【交通】 JR線・都営新宿線・京王線・小田急線「新宿」駅(西改札)から 徒歩約7分
東京メトロ丸ノ内線「西新宿」駅2番出口 徒歩4分
都営地下鉄大江戸線「都庁前」駅A1出口 徒歩4分(A1出口/8:00~23:00まで)
後 援: 一般社団法人Japan Automotive ISAC、株式会社ティアフォー、トヨタ自動車株式会社 *50音順
・オンライン配信は、Web会議ツール「Zoom」を使用して開催します
・当日の会場参加方法および、オンラインでの視聴方法は申し込み状況を確認後、ご参加いただく方に事前にメールにて連絡いたします
・プレセッション当日まで案内メールが届かない方や、参加に関するご質問・ご相談などありましたら、「info_jp@vicone.com」までご連絡ください
・当日の講演内容の録画や録音、また、無断での画面スクリーンショットや撮影などはご遠慮ください
・競合企業様のお申し込みはお断りさせていただく場合があります
・プレセッションの内容は予告なく変更させていただく場合があります
-「VCC」について-
「VCC」は、CTF形式のコンペティションとして競技を通じた個人スキルを試す場であると同時に、次世代の人材育成と業界連携の促進を目的として立ち上がりました。
世界大会となる「Global VCC 2025」では、日本を含む世界中の初心者から経験豊富な技術者まで幅広い層の参加者が集まり、実践的で現実世界に即した自動車サイバーセキュリティの課題に取り組みます。
今年は、日本から参加した上位2名(またはチーム編成を行った上位者)には次のステージとして、日本に特化した招待制コンテスト「Japan VCC 2025」への出場権が与えられます。
「Japan VCC 2025」は、企業・学生・「Global VCC 2025」上位者による招待制のチーム戦でより実践的かつ協働的な競技が展開され、競技終了後には授賞式とモビリティ業界関係者との交流会も予定されており、技術力の発揮だけでなく業界とのつながりを深める貴重な機会も創出します。
【Global VCC (Vehicle Cybersecurity Competition) 2025】(世界大会)
日 時: 2025年8月22日(金)~25日(月)および8月29日(金)~9月1日(月) *米国時間。日程は変更の可能性があります
参 加 費: 無料
形 式: オンライン開催/個人戦
対 象: 応募条件はなく、自動車サイバーセキュリティに興味をお持ちの方はどなたでもご参加いただけます
*プレセッションに参加しない方もエントリー可能です
*応募方法など詳細は、近日中にVicOneのホームページ(https://vicone.com/jp)にて発表します
特 典: ・入賞者には賞金を進呈(詳細は後日発表)
・CPE(継続的専門教育)クレジット取得可能
・「Japan VCC 2025」への招待:順位や賞金はグローバル全体で決定されますが、日本在住の参加者の中から上位2名(個人、またはチーム編成が必要)をご招待します
【Japan VCC (Vehicle Cybersecurity Competition) 2025】(国内招待制大会)
日 時: 2025年9月末(予定) *1日間
形 式: オンサイト開催(東京都内)/チーム戦
対 象: 招待制(以下のチームが参加予定)
1)「Global VCC 2025」日本上位2名(個人、またはチーム編成が必要)
2)自動車業界団体所属企業:5チーム
3)学生チーム:3チーム
特 典: 入賞者には賞金・副賞を進呈(詳細は後日発表)
そ の 他: 競技終了後、授賞式およびモビリティ業界関係者との交流会を開催予定
「VCC 2025 プレセッション」応募フォーム
VicOneのレポート/ホワイトペーパーをダウンロード
Shifting Gear:VicOne 2025年 自動車サイバーセキュリティレポート
年々公開される自動車関連の脆弱性の総数は増加しており、2024年は2019年のほぼ2倍に迫る530件に上りました。この脆弱性の急増は、自動車の攻撃対象領域と自動車システムの複雑さが急速に拡大していることを示しています。
今回のレポートではこのような脆弱性の推移動向を含め、自動車業界におけるサイバーセキュリティリスクの急速な発展を分析し、今後の新たなトレンドを予測しています。
SDVにおけるサイバーセキュリティ:潜在するギャップとリスクの評価
SDVは、今後の自動車業界、モビリティにとって最重要のテーマです。ソフトウェアが車の価値を再定義し新たな体験を創出する一方で、その進化はこれまでにないサイバーセキュリティの脅威を引き寄せています。
このホワイトペーパーでは、現在のセキュリティ対策における潜在的なギャップの認識だけでなく、今後注力すべき領域の検討のヒントや、『シフトレフト』『DevSecOps』『VSOC』といった次世代セキュリティ戦略についても解説しています。
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